最近はヨガの方向性についてよく話させてもらっています。
ヨガの方向性は、「協調や調和」であり、「静寂」であり、「幸せ」そして「悟り」です。
その為にはエゴを小さくして、奉仕や社会貢献をして行くことが具体的な道です。
アーサナの練習の時に、「練習頑張ります!」とか「頑張ってアーサナ取れるように練習します!」とかよく聞きます。
「頑張って練習してね。」と声をかけるイントラの方も多いです。
もちろん、頑張ることも大切な場面もあります。
また頑張るという表現が、「do」とイコールで使われることもあり、汎用性の高い言葉であることも分かります。
しかし、頑張るとは元々の意味は「我を張る」です。
ヨガの方向性とは逆のエゴ満載です。
現在の意味は「我慢する」、「努力する」、「気張る」など、特に忍耐してことを成し遂げるいい意味で使われていることが多いですね。
「我を張る」の逆が「協調」や「温和」です。
ヨガですねぇ。
ですから、私は極力アーサナの練習では「頑張る」ではなく「快適なところを探す」という表現をしています。
「頑張って調和や静寂、幸せに行きましょう。」というのはどうもしっくりこないのです。
「心身が快適なところを探せば、自ずと調和や静寂が訪れ、幸せに気づけるのです。」という方がヨガらしいと感じるのです。
ちなみに頑張るを英語にすると「work hard」、「try hard」、「keep going」などでしょう。
「Hard」に「静寂」を作ろうというのは変ですね。
一時的な成功や、達成感であれば頑張ってもいいでしょう。
ただ、長続きはしないでしょう。
幸せとは、一時的に感じるものではないからです。
感謝や幸せは、日々の生活そのものの中に感じるものです。
アーサナを一時的な達成感のために行うよりも、長期的な心の安定のために行いましょう。
アーサナを痛みや不快感を我慢するために行うよりも、心身が喜ぶ快適な運動として行いましょう。
アーサナを自身のエゴを高めるために行うよりも、エゴを小さくして感謝できる人になるために行いましょう。
アーサナで特別な状態になることを目指すのではなく、今の自分の中に既にある幸せを見つけていきましょう。
アーサナアナトミカルアプローチでは、ヨガの方向性をブラさないアーサナの練習法をお伝えします。
穏やかに、優しく快適に。
でも強く、安定した状態。
一時的ではなく、長期的な心身の安定のためにヨガをしましょう。