ティーチャートレーニング中のある時、私の西洋のヨガ先生がこんな話をしてくれました。
先生は今58歳です。
ヒッピー文化にかぶれ、若い頃にいわゆる南インドのフィットネス的なヨガにハマりました。
先生の周りのヨガの先生達が今どうなっているかっていう話でした。
「若い時は柔軟性もあるし無理もきく、でもねそいうヨガをしているとどうなるか、、、。」
ちょっと衝撃的で、絶句したTT仲間も多かったです。
先生は言いました。
「僕の周りのティーチャーももう60近いよね、最近は股関節の手術をする人が多いよ。人工股関節。」
ヨガのティーチャーが股関節の手術?
私は一瞬疑問符が湧きました。
健康のためのヨガを続けると手術?
「まだ歴史の浅い流派は、続けるとどうなるか、効果が今になって分かってきてるんだ。」
確かに、昨今のパワーヨガ系の源流はまだ100年ほど。
それを忠実に行っていた人がどうなるかは、今晩年を迎えてきた人たちが証明しているのかもしれません。
「アーサナで重要なのは背骨だよ。股関節じゃないだよ。無理をすれば関節は壊れる。」
形だけを追い求めて無理をして自分の体を痛めつける、その結果は歳をとると分かるという話でした。
私の先生は、その事実を背景にアーサナでは背骨の滑らかな動きを強調して教えてくれました。
ヨガは何のためにするんでしょうね。
日常とかけ離れた曲芸をすることが目的なんでしょうか?
脚を首に巻くと何かいいことがあるんでしょうか?
アーサナアナトミカルアプローチでは、解剖学的に無理なものは行いません。
ご自分の骨格的に無謀なことはさせません。
なぜなら、痛みの先に幸せはないからです。
「no pain, no gain」ナンセンスですね。
無理の前には、手術が待ってます。
本末転倒のヨガから抜け出せる人が増えることを3A’sの活動を通して祈っています。
スポーツとヨガを見分けられる方が増えて欲しいです。