ハタヨガの「ハ」は太陽、「タ」は月の意味です。
東洋には陰陽の考え方がありますが、インドも同じく対極のものが融和し合一している概念を持っています。
プラーナヤーマでは、右鼻を「ピンガラ」太陽、左鼻を「イダー」月とイメージします。
これは自律神経と関連し、太陽は交感神経を月は副交感神経に相当します。
この調和を求めるのがアヌローマヴィローマという呼吸法の準備になります。
ナーディーショーダナという別名があり、その場合はクリア(浄化法)になります。
さて、ハタヨガというのは身体的な実践を重んじるヨガの方法ですが、なぜ「ハタ」なのでしょうか?
これは「ハハ」と「タタ」を想定すると分かりやすいかと思います。
ハハは太陽ばっかりのヨガの実践ですから、気分も体もアゲアゲ状態になります。
タタは月ばっかりですから、気分も体も下がり過ぎますね。
要は「バランス」が大事ということです。
物事は絶妙なバランスの中に成り立っているというのが真理でしょう。
その事実に実践を通して気づくことが必要です。
そう考えると、スポーツ的にアゲアゲのアーサナの実践は「ハハヨガ」です。
逆にリラックスして、脱力ばかりのアーサナの実践は「タタヨガ」です。
アーサナの実践はハタのバランスを意識したいですね。
緩んでいるところと、活性化しているところが混在している状態がハタです。
まさに坐法は、体の芯を強くまっすぐに伸ばしつつ、肩肘、脚はリラックスしている理想的なハタです。
坐法に繋がるアーサナの実践がハタヨガです。
アーサナの中には、「ハ」と「タ」が混在しているのが理想的です。
「強く」そして「穏やか」な状態、、、。
アーサナアナトミカルアプローチでは、「ハタヨガ」の練習法としてのアーサナを練習します。
アーサナの実践を通してバランスを見つけましょう。